引張コイルばねの大きな特徴は端部にフックがついていること。
このフックに相手物を取り付け、ひっぱり方向へ力を与え、
戻ろうとする力や反発する力を利用するばねのこと。
※引張コイルばねは、引きばね・引張りバネ・クレセント・エクステンションスプリング・テンションスプリングと呼ばれることもあります
※引張コイルばねは両端部にフックがあり、コイル内径をノギス測定することが難しいため為、コイル外径で管理することが多いです。
※自由長(L)は基本的にフックの内側から内側(内⇄内)で管理します
※コイル径とフック部の径が異なるばねを【異径フックばね】と呼びます
※フックの形状(形・起こし方)・フックの位置・フック(開き)の方向・フック(開き)の寸法など、必要な情報があります。
逆丸フック 丸フック 半丸フック Uフック
側面フック 斜め丸フック Vフック 異型フック
※イギリスフック → 内起しフック(コイル中心部から立上るフック)・逆丸フック
※ドイツフック・ジャーマンフック → 外起しフック(コイル部から立上るフック)・丸フック
【フックの位置】
※引張コイルばねのフック起こし位置は、ばね指数(コイル径÷線径)による影響が大きい
※逆丸フックはコイルの内径側で絞る加工がある為、ばね指数(D/d)=10以上でないと加工が難しいです
※ばね指数(D/d)が小さいばねはコイルのセンターでの起こしが出来ない場合があります
ばね指数(D/d) = コイル中心径 ÷ 線径
引張コイルばねの密着コイル形状部分には
【初張力】という、無荷重の状態でも線同士が互いにくっつこうとする力が発生します。
※この【初張力】は密着コイル形状で発生する力の為、
圧縮コイルばね(ピッチ巻のばね)にはなく、
コイル部が密着している引張コイルばねなどで発生します
【初張力】をコントロールすることにより、
少ないストローク(たわみ)で目的の荷重を出すばねを製作することも可能です!!
初張力は熱処理(テンパー処理)により抜けてしますことがある為、引張コイルばねの熱処理(テンパー処理)は低温で行います。
引張コイルばねの力を強くしたい場合や、ばねの力を弱くしたい場合は下記の通り設計する。
◆線径 … 太い > 細い
◆コイル径 … コイル径が小さい > コイル径が大きい (逆丸フックはコイル径が小さくてNGの場合あり)
◆巻き数 … 巻き数が少ない > 巻き数が多い
◆弾性係数 … 弾性係数が高い > 弾性係数が低い ※材質の変更(弾性係数は材質により異なります)
◆初張力 … 初張力高い > 初張力低い
ばねについてお悩みの方は設計のお手伝いをしますので、お気軽にお問合せください♪
DZ-3A MCS-8G MCS-15 A/E/G MX-20/20A
中央ばね工業株式会社では、極細線専用マシンDZ-3AやMCS8G・MCS15シリーズで引張コイルばね加工を行います。
引張コイルばね専用マシンを保有している協力会社もありますので、お気軽にお問合せください♪
日本計測システム(PRO-100N-B-1)
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