トーションばね(ねじりコイルばね)


【トーションばねとは…】

コイルの回転方向に力を与え、ねじれる力を受け止めたり、反発したり、振動緩和するためのばねのこと。

 

※トーションばねは、ねじりばね・ねじりコイルばね・キックスプリング・トーションバーと呼ばれることもあります 


【トーションばねの各部名称】

※トーションばねは内径部にピンや軸を挿入し固定して使用することが多いので【内径】としましたが、

 外側のスペースが決まっている場合は【外径】を記載します

 許容公差(管理する寸法/±0.2など)を記載すると製造担当は“ここが重要なんだな!!”と図面から解ります。

 

※自由角度はフリー角度と呼ばれることもあります。


【巻き方向の違い】

※トーションばねは通常巻き込む方向に使用します。戻す方向はへたりやすい為オススメしません!!

※巻き方向を間違えてしまうと、全く使用できないこともありますのでご注意ください⚠


【トーションばねの形状と名称】

    ストレート         1段曲げ          2段曲げ           フック

    直線起こし        ショートフック        ヒンジ          Wトーション

※こちらの画像はどれもねじり方向でばねの力を利用するトーションばね(ねじりばね)ですが、

 腕(足)の曲げ回数や曲げ方向・長さなどで、名称が違います!


【角線トーションばね】

中央ばね工業では丸線材料のトーションばね(ねじりコイルばね)だけではなく、角線トーションばね製作可能です!!

同じスペースに組み込む場合、角線にすることで丸線よりも高強度のトーションばねとなります。


【トーションばねのしくみ】

~ トーションばねのモーメント(トルク)について ~

※何も力を与えていない状態を自由角度(フリー角度)と呼ぶ

※相手物にセットした状態を取付角度 ・ 取付角度から稼働する角度を最大角度(使用角度)と呼ぶ

※回転軸(回転支点)を傾け・ねじり・曲げることによって発生する力を【モーメント(トルク)】といいます。

※回転支点は【固定点】、腕(足)を押す力のことを【荷重(P)】、腕(足)を押す位置のことを【P点】と呼びます。

 

例:モーメント(M)10N・mmはコイル中心から1mmの位置で10Nを発生

  回転支点から10mm離れていれば1N。50mm離れていれば0.2Nと、離れるほど荷重(P)が下がります

 

◆モーメント(M)は腕(足)の長さと力の大きさで変化します 【モーメント(M) = P × L (P点までの長さ)】

◆トーションばねはコイルを絞る方向に使用することをオススメします!(開く方向はへたります)


【トーションばねの設計方法】

トーションばねの力を強くしたい場合や、ばねの力を弱くしたい場合は下記の通り設計する。

 

◆線径   … 太い  細い

◆コイル径 … コイル径が小さい  コイル径が大きい

◆巻き数  … 巻き数が少ない  巻き数が多い

◆弾性係数 … 弾性係数が高い  弾性係数が低い ※材質の変更(弾性係数は材質により異なります)

◆P点の位置 … 回転支点に近い  回転支点から遠い

◆材料形状(同スペース対比) … 角線材料 > 丸線材料

 

 

ばねについてお悩みの方は設計のお手伝いをしますので、お気軽にお問合せください♪


【トーションばねの加工機紹介】

    DZ-3A          MCS-8G         MCS-15 A/E/G           MCS-20

    MX-20            SX-8           TC-H20            VRS-10N

材料線径や展開長により加工機を選定しております。空間成形だけではなく、芯金巻専用マシン(TC-H20・VRS-10N)や

極細線専用トーションマシン(DZ-3A)も保有し、様々なトーションばねに対応しています!!


【トーションばねのトルク試験機】

                  PRO-TB-100N-1(日本計測システム製)

こちらのトルク試験機【PRO-TB-100N-1】で、負荷能力100Nまでのばね測定が可能です。

※トルク測定には専用治具が必要となる場合がございます。測定方法などお打合せ必須となります。



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